IGBTパワエレトレーナー
(S22211)

パワエレトレーナーとは、三相インバータを2回路実装した主回路基板(K22347)、
拡張性の高いインターフェース基板(K17100)、
そして多彩な制御を可能にするDSPマイコン(TMS320F28379D)を搭載したコントロールカード基板(K24409)
を組み合わせた、汎用性の高い開発キットです。

制御電源や各種配線はもちろん、素子の冷却に必要なヒートシンクや冷却ファンもすべて標準搭載。
そのため、AC100Vの家庭用コンセントに接続するだけで、すぐにさまざまな実験が始められます。

さらに、パワーエレクトロニクス向けのモデリングツールPLECS®を活用すれば、
ブロック図で設計した制御アルゴリズムをそのままマイコンに書き込むことが可能です。

パソコンとUSBケーブルをつなぐだけで、三相インバータを直ちに動作させることができるのです。

パワエレトレーナーとモータベンチの接続

モータ制御をゼロから始めるには、電気回路、制御理論、マイコンに関する幅広い知識が求められ、決して簡単ではありません。
しかし、パワエレトレーナーなら、誰でもすぐに一歩を踏み出せます。

パワエレトレーナーは、回路・モータ・シミュレーションソフトウェアがセットになったオールインワンの学習ツール
モータがすでに駆動可能な状態で納品されるため、購入したその日から実験を始めることができます。

付属のモータベンチには、2台の同期モータがカップリングで接続されており、負荷運転や相互制御の学習も可能。
これにパワエレトレーナー本体と制御ソフトウェアを組み合わせることで、本格的なモータ制御の実験環境が即座に整います。

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モータが駆動する状態で納品するので実験から掘り下げて考えることが可能
効率よく学習することができます

パワーエレクトロニクス技術やモータ制御を学び始めるとき、多くの人が教科書を最初から順に読み進めようとします。
しかし、学ぶべき内容が多く、どこまで理解すればよいのかも分からず、迷ってしまうことが少なくありません。

これはまるで、地図も持たず、どこに山頂があるのかもわからないまま登山を始めるようなもの。
そんな状態では、すぐに挫折してしまうのも無理はありません。

パワエレトレーナーは、まずゴンドラに乗って山頂まで行き、そこから全体の地形を見渡すような学習スタイルを提供します。
最初に全体像をつかんだうえで、必要な技術を効率よく身につけていくことができるのです。

限られた時間でもしっかりと理解し、実践に活かせる力を養える――それがパワエレトレーナーです。

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パワエレトレーナーでは、「どうなる?」と自分の手を動かして考えながら、実験やシミュレーションに取り組むことができます。
その体験は、専門書を読むだけではつかみにくい理解の「きっかけ」を生み出してくれます

実機とシミュレーションを連動させて学ぶことで、理論と現実のつながりを直感的に理解でき、
「なぜこの理論が必要なのか?」「なぜこの技術が使われるのか?」といった疑問にも明確に答えが得られます。

理論と実践を結びつけながら効率よく学べる――それがパワエレトレーナーです。

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PLECSを使用した制御モデル

モータ制御を行うためには、一般的にC言語などのプログラミングスキルや、マイコンに関する専門知識が必要とされます。
しかし、パワエレトレーナーでは、そうした知識がなくてもモータを動かすことができます。

マイコン特有の複雑なコードやペリフェラル(周辺機能)の詳細をすべて覚える必要はありません。
設定や動作確認は、すべてシミュレーション上で直感的に行えるようになっています。

つまり、ブロック図ベースで制御ロジックを構築し、そのままマイコンに組み込めるのが大きな特長です。
プログラミング未経験者でも、制御の考え方を実体験として身につけながらモータを自在に操ることができます。

“難しさ”の壁を越え、“できた!”の実感に変える――それがパワエレトレーナーです。

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パワエレトレーナーでは、セミナー形式で学べるカリキュラムを用意しています。
このセミナーでは、装置の基本的な使い方やシミュレーションの使い方にとどまらず、
モータを駆動するために必要な回路技術、制御技術、マイコンの知識、検出回路、そしてモータに関する基礎知識まで、
一通り体系的に学ぶことができます。

セミナーは座学だけでなく、実機を使った実験まで実施します。
パワエレトレーナーを用いて実際にモータを動かしながら、その技術を深く掘り下げて理解していく実践的な内容です。

多くの場合、座学で「理解したつもり」になっていても、実際に手を動かしてみると理解が浅かったことに気づくことがあります。
パワエレトレーナーを通して、何がわかっていて、何がわかっていないのかを自分自身で明確にすることができるのです。

何がわからないかが「わかる」ようになる――それが、パワエレトレーナーです。

IGBTパワエレトレーナー(S22211)

モータベンチ

シミュレーションソフトウェアを用いた開発には下記のソフトウェアが別途必要となります。詳しくはお問い合わせください

Power Electronics Simulation (PLECS)

Control Cpde Generation (Coder)

また,本システムで提供されるシミュレーションソフトウェアは下記のバージョンで動作を確認しております。

PLECS Standalone Pakage 4.9.6

TI C2000 code Generation 1.10.5